不動明王(ふどうみょうおう) |
密教の第一の仏である、大日如来の化身であり、使者として働く使命を持っている。 五大明王(ごだいみょうおう)=不動明王を中心に東西南北に降三世明王・軍荼利明王・大威徳明王・金剛夜叉明王の四明王が配されて、五大明王という。 |
降三世明王(ごうざんぜみょうおう) |
三世に渡って三毒の煩悩と言われる、貪(とん)・瞋(じん)・痴(ち)を降伏させ退散させる役割をもっている。特徴は顔が三面あり、八本の手を持つものが多い。 |
軍荼利明王(ぐんだりみょうおう) |
四つの煩悩を退治する役割を持っている。 1.仏教の真理を知らずに我をもち、迷うこと。 2.自我によってものを見ている。 3.我をもち、それにおごり高ぶっている。 4.自我に執着すること。 特徴は、首、手首、足首に蛇が巻きついている。一面に3つの目を持ち8本の手を持つ。 |
大威徳明王(だいいとくみょうおう) |
阿弥陀如来の使者であり、智慧(ちえ)を守り、その妨げとなるものを退治する。特徴は、青い水牛にまたがり、6つの顔、6本の手、6本の足を持っている。 |
金剛夜叉明王(こんごうやしゃみょうおう) |
もとは強暴な鬼神として恐れられていたが、仏教に帰依してからは善人を守り恩恵を与える善神となる。汚れた欲にまみれた心を食べ尽くし、人々を守る神として信仰される。特徴は、3つの顔と6本の手を持ち、正面には5つの目、左右の顔には3つの目がある。 |
愛染明王(あいぜんみょうおう) |
不動明王と同じく、大日如来の化身である。その役割は、愛欲や煩悩そのものが菩提心であることを人々に悟らせること。また名前に由来して、縁結びや家庭円満の守り神として信仰されるようになった。 |
孔雀明王(くじゃくみょうおう) |
数ある明王像の中で唯一おだやかな表情をしている明王である。孔雀の背の上の蓮台に坐し、手には武器類は持たない。孔雀は毒蛇や虫を食べることから、人々の災難や苦痛を取り去って守ることを意味し、雨乞いの神様としても信仰されている。 |